韓国の包括看護サービス(INCS)の料金は

 韓国の包括看護サービス(INCS:Integrated Nursing & Care Service)の料金は「入院基本料に加算される定額方式」で、病棟の看護配置レベル(1等級〜7等級)によって金額が変動

1)診療報酬体系:韓国の包括看護サービス(INCS)とは

  • 家族付き添い・外部介護人を廃止

  • 看護師+看護補助者がすべてのケアを提供する完全看護制度

  • 日本の「完全看護」に相当

  • 韓国では2015年から段階的に保険適用化 → 2027年に全国標準化予定

1. INCSの料金体系(診療報酬)

韓国の包括看護サービスは 「看護配置等級」 によって料金が決まります。

等級別の加算額(1日あたり)

(HIRA告示の標準値)

等級(看護配置)看護師:患者比1日加算額(ウォン)日本円換算(概算)
1等級(最上位)1:5 以下約 70,000〜80,000約 7,500〜8,500円
2等級1:6約 60,000〜70,000約 6,500〜7,500円
3等級1:7約 50,000〜60,000約 5,500〜6,500円
4等級1:8約 40,000〜50,000約 4,500〜5,500円
5等級以下1:9〜12約 20,000〜40,000約 2,500〜4,500円

患者はこの加算を支払うが、介護人を雇う必要がなくなるため総額はむしろ安くなる。

🏥 2. INCSの患者負担割合(保険適用)

韓国の国民健康保険では:

  • 患者負担:20%(一般病棟)

  • 患者負担:5〜10%(重症・高齢者・長期入院)

例: 1等級(80,000ウォン)の場合 → 患者負担は 約16,000ウォン(約1,700円)/日

患者負担は非常に低い。

3. 実際の入院費モデル(1日)

▼ 例:ソウルの三次病院(ビッグ5)

  • 入院基本料:150,000〜200,000ウォン

  • INCS加算:60,000〜80,000ウォン

  • 患者負担:20%

患者負担合計:40,000〜55,000ウォン(約4,500〜6,000円)/日

⇒ 日本の急性期入院より安いケースが多い。

4. INCSの導入状況(普及率)

  • 2026年:全国322病院で導入

  • 病床の 50〜100% が完全看護化

  • 2027年:全国の大病院で標準化予定

5. INCSの問題点(料金と制度の観点)

① 看護師の負荷増大

  • 患者数が多く、夜勤負荷が高い

  • 離職率上昇(再離職率55%)

② 看護補助者(간호조무사)の教育不足

  • INCSでは補助者の役割が大きいが、教育体系が不十分

③ 地域格差

  • ソウルの大病院は導入率が高い

  • 地方病院は人材不足で導入が遅い

まとめ


韓国の包括看護サービス(INCS)の料金は、看護配置等級に応じて1日20,000〜80,000ウォンが加算され、患者負担はその20%(約1,500〜6,000円)と非常に低い。 ビッグ5ではほぼ全病床がINCS化しており、韓国の完全看護は世界でも最速で普及している。



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 日本の「完全看護」と韓国の「包括看護サービス(INCS)」は、制度目的は同じでも、診療報酬体系は“まったく異なる構造”

ポイント*日本は「入院基本料に完全看護が内包される方式」、韓国は「入院基本料+看護配置等級の加算方式」


日本の完全看護:診療報酬体系(構造)

◎ 日本の完全看護は「入院基本料に内包される」

日本では「完全看護=看護師がすべてのケアを行う」ことが入院基本料の前提条件になっており、完全看護そのものに追加料金は存在しません。

▼ 日本の入院基本料(急性期)

  • 7:1看護配置:約15,000〜17,000円/日

  • 10:1看護配置:約13,000〜15,000円/日

  • 13:1看護配置:約11,000〜13,000円/日

👉 完全看護は「入院基本料の中に含まれている」ため、患者は追加負担なし。

▼ 日本の特徴

  • 完全看護は全国で100%普及

  • 家族付き添い文化はほぼ消滅

  • 看護補助者は配置されるが、制度上は「看護師主体」

韓国の包括看護サービス(INCS):診療報酬体系

◎ 韓国は「入院基本料+看護配置等級の加算方式」

韓国では完全看護(INCS)は入院基本料に追加して“等級別の加算”が発生する

▼ 等級別加算(1日あたり)

等級看護師:患者比加算額(ウォン)日本円換算
1等級1:5以下70,000〜80,000約7,500〜8,500円
2等級1:660,000〜70,000約6,500〜7,500円
3等級1:750,000〜60,000約5,500〜6,500円
4等級1:840,000〜50,000約4,500〜5,500円
5等級以下1:9〜1220,000〜40,000約2,500〜4,500円

▼ 患者負担割合

  • 一般病棟:20%負担

  • 重症・高齢者:5〜10%負担

例: 1等級(80,000ウォン)の場合 → 患者負担 約16,000ウォン(約1,700円)/日

👉 韓国は“完全看護に追加料金が発生する”が、患者負担は非常に低い。

日本と韓国の診療報酬の構造比較(本質)

項目日本韓国
制度名完全看護INCS(包括看護サービス)
料金追加料金なし(入院基本料に内包)等級別加算(20,000〜80,000ウォン/日)
患者負担入院基本料の自己負担のみ加算の20%(約1,500〜6,000円/日)
看護配置7:1、10:1、13:1など1:5〜1:12の等級制
看護補助者看護補助者は補助的看護補助者(간호조무사)が重要な役割
普及率全国100%病床の50〜100%(急速拡大中)

制度の違いが生む“構造的差”

◎ 日本

  • 完全看護は「標準」

  • 診療報酬は看護配置で決まる

  • 患者は追加負担なし

  • 看護師の負荷は高いが制度は安定

◎ 韓国

  • 完全看護は「加算方式」

  • 看護補助者の役割が大きい

  • 患者負担は小さいが、病院側の人件費負担が大きい

  • 看護師の離職率が高く、制度維持に課題



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